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しまね土地活用研究会主催 第16回勉強会を開催しました!

2024/04/16

4月6日(土)、7日(日)にしまね土地活用研究会主催による、第16回相続対策と土地活用の定期勉強会を開催いたしました。

今回も講師には、アパート専門税理士の渡邊浩滋先生をお迎えし、大家さん目線でのアパート経営、相続及び相続税等々について実例を交え、分かり易くお話をいただきました。
主な内容は、①事業承継の問題点と改善点、土地活用と相続税、②アパート経営・空室対策の考え方、③大規模修繕vs建替え、④事業承継のための法人化、⑤相続・事業継承の失敗事例について、次のように実例を交えてお話いただきました。

 

①近年2代目大家からの相談が多く、不動産を引き継ぎたくない、相続したがどう経営したらいいか分からない、魅力がない…等々かつて相続税対策の王道だった賃貸経営も、2代目からみれば、親が勝手に建てて古くなった物件(手残りもない、魅力がない)を相続させられたとの思いが強い傾向にある。また、当初から長期的な経営計画をたてていない場合、後世に行くほど負の財産となりかねない、家賃収入を散在していると将来的に貯蓄は無く返済だけ減り、結果、相続税が建設前より上がってしまう・・・という恐ろしい結末になる可能性が高くなる。
この原因は、親子間のコミュニケーション不足と無計画によるところが大きく、早い段階に後継者(子供)と一緒に運営(話合い)することで賃貸経営のやり方、空室時等の対応策、賃貸経営の魅力を伝える事が出来る。

 

その他にも②空室対策は、なぜ決まらないかを追究しなければ、一時的な対策で終わってしまう。
・建物のメンテナンスは長期的な収入の安定につながる。
・安定した賃貸経営の秘訣は、決算書だけでなくキャッシュフローも重視すること。
その上で賃貸経営は右肩下がりのビジネスモデルであることを理解した上で管理(マネジメント)できれば問題ない事業である。経営リスクはコントロールできる。

 

③大規模修繕vs建替えの判断基準相続税だけで判断しない、実行前後の相続税負担額で比較してみることも検討材料。キャッシュフロー(手残り)も重要視する。いつ実行するかは年齢の問題もある。
・相続だけでない問題
万が一、認知症になる可能性を考えておく。契約行為には、意思能力が必要!

 

④法人化のメリット、デメリット事業承継のための法人化は、子供に賃貸経営を任せるために早めに役員に加え、意識と経験をつませる。法人化による相続税対策は、条件もあるので年齢も考慮して行う。経営に参加しない相続人を役員にすると、争族になりかねない。(双方に不満が出る)

 

⑤相続・事業承継の失敗事例より
・配偶者への相続は、2次相続まで考慮しないと結果的に多く税金を納めることになる。
・保険金の受取人=配偶者はダメ!非課税枠を考慮し子供を選定しておく
・不動産の共有名義は争族になる可能性大世代が変わるごとに他人化していく。
・遺言書の作成だけでは事業承継は成功しない基本的に遺言書だと相続後に判明するので、事業承継の観点からは後手になり、負の財産と思われやすい、生前に後継者に伝え教えることで上手く後世に伝わっていく。

 

今回も大家さん専門税理士だからわかる内容の講義で、参加者の多くも共感され、熱心にペンを走らせておられました。

 

セミナー資料(PDF)はこちらです。是非ご覧ください。

相続事業承継の失敗事例から学ぶオーナーがやるべきこと

 

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